【メンタル安定】もう嫌な感情と戦わない!ACT(アクト)テクニック!!!(メンタル編5)
ACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)
前回まで、何か嫌なことがあったり負の感情が沸き起こった時の対処として、「自分を受け入れる(セルフアクセプタンス)」ことによりメンタルの安定を促す行動を書いてきました。
まとめますと
嫌なことがあった時、負の感情が沸き起こった時
①無理にポジティブシンキングしない(さらなる気分の低下を防ぐ)
②今の自分を受け入れておく(負の感情に対する反応の改善)
◯名言セラピー
◯セルフコンパッション
③負の感情自体を受け入れる(負の感情のダメージを軽減)
◯ACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)←NEW
今日は、③です。以上3つの方法を用いて日々の困難や辛さを乗り越えていきましょう( ^_^)/
ACTとは
アクセプタンス&コミットメント・セラピーで通称「ACT(アクト)」と言います。
認知行動療法の一種でその効果は、複数の研究で認められています。(下記、研究参)
ACTは、
◯ストレス、不安の軽減
◯苦痛な感情に対処し、物事を効果的に考える
◯自己破壊的な習慣を止める
◯自己不安と自身のなさを克服する
ことを目指しています。
ACTの考えは、
ネガティブな思考と自分自身との距離を置き、不安やストレスを上手に扱っていくというものです。
ACTの研究
研究(1)
【メタ分析】
ACTの効果を調べた25の研究をさらに比較統合
【調査結果】
ACTは、
◯うつ病の改善
◯心理的柔軟性の改善
◯不安の減少
が認められたそうです。
メンタルの安定にかなりの効果を示しています!(◎_◎;)
メタ分析による解析なので信頼性も高いです(^_^)
ACTの具体的な方法
ACTの考えで最も重要なことは、
感情は、無理に押さえ込もうとすると強くなって返ってくるという考えです。
感情を押さえ込もうとすることによって下記のような流れになってしまいます。
悪い思考の流れ
自分に失敗があった時
①嫌な思考を無理に考えないよう押さえつけたり、その対策についてひたすら考えようとしたり、ポジティブシンキングをしようとする。
②押さえつけられた感情が強くなって返ってくる。
③その感情に抗おうとさらに対策やポジティブな言葉をぶつけていく。
④押さえつけられた感情がさらに強くなって返ってくる。
⑤以降繰り返し。
この思考の流れは↓
反芻(はんすう)思考
反芻思考といい同じ過ちが繰り返し繰り返し頭の中でリピートされている状態です。これは、辛いですよね。(私は、本当このタイプ(泣))特に下記のような症状を生みます。
◯うつ病
→火の消し忘れ、鍵閉め忘れ、手を洗わなくちゃなどを必要以上に気にし生活に支障をきたす状態
私は、強迫性障害の傾向があるので(火元、鍵は、結構気になる)ACTの考えは、大いに役立ちました。研究でもACTが強迫性障害の治療にも役立つことがわかっています(2)この研究では、一般的なリラクゼーショントレーニングより効果があったそうです。また、抑うつ状態にも改善が見られたそうです。
では、
ACTは、負の感情とどのように関わっていくのでしょうか。
ACTの流れ
①嫌な思考と戦わず
②観察し
③嫌な感情が遠く過ぎ去るのを待ち
④受け入れ
⑤別のことに注意を向けるorその対策について冷静に考える。
この流れにすることで負の感情の反発を受けずに先に進むことができます。
重要な点が④受け入れ前の①②③です
嫌な思考と戦わず、観察し、過ぎ去るのを待つ。
ここが抜けると感情思考との負のスパイラルの戦い(反芻思考)が始まってしまいます。
この戦わず、観察し、過ぎ去るのを待つテクニックをACTでは、脱フュージョンと呼んでいます。(ネガティブな思考と自分とのフュージョン(融合)を脱する)
脱フュージョンの方法
①②③の嫌な感情が遠く過ぎ去るまでの待ち方です。
下記の方法は、ネガティブな思考と自分自身とも距離がおきやすくなり、感情の過ぎ去りが早まります。
【感情の点数化】
今、嫌な感情が100点満点で80点くらいだな。お、50点くらいまで減ってきた。など感情を採点する方法
【感情の擬人化】
今、不安君がビビっているなー、悲しみさんが泣いている、怒り君が結構暴れているな〜など感情をキャラクターに置き換える。感情に名前などをつけるとなお良い。
【三人称の視点】
今、彼、彼女(自分のこと)は、悲しんでいるな〜と自分を第三者の視点から 眺める方法。彼女は、今仕事きついな〜と思っているな〜、と他人事のように嫌な感情を眺めます。
ACTの流れまとめ
①嫌な思考と戦わず(脱フュージョン)
②観察し(脱フュージョン)
③嫌な感情が遠く過ぎ去るのを待ち(脱フュージョン)
③受け入れ(セルフコンパッション)
④別のことに注意を向けるorその対策について注意を向ける。(マインドフルネス)
マインドフルネスは、セルフコンパッションや瞑想のトレーニングで鍛えることができます。(前回の記事参)
ACTの方法は、いくつかあるのですが今回は、その方法の使いやすい部分をまとめてみました。詳細が知りたい方は、こちらの書籍をどうぞ。
幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない: マインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門 (単行本)
方法(例)
仕事で大きな失敗をしたとき
①嫌な思考と戦わず(脱フュージョン)
ここでは、まだ失敗に対しての思考対策を始めない。(嫌な感情が強いため、ここで考え始めると押さえつけられた感情が強くなって返ってきてしまいます。)
②観察(脱フュージョン)
今の嫌な感情を眺めて点数をつけてみる(70点くらい嫌だ)
③嫌な感情が遠く過ぎ去るのを待つ(脱フュージョン)
嫌な感情の点数が低くなっていくのを眺めている(35点くらいになってきた)
④受け入れ(セルフコンパッション)
点数が低くなってきた(10点くらいになった)ところで、自分への優しい言葉掛けなど、前回のセルフコンパッションテクニックを使う。
④別のことに注意を向けるorその対策について注意を向ける。(マインドフルネス)
全く別のことや対策のみに注意を向け、失敗についてを頭のどこかで考えている状態をなくす。
上記の流れにすることで、
感情の反発を受けずに負のスパイラルの戦い(反芻思考)に巻き込まれなくなり、嫌な感情を余計に感じることなく、先に進むことができるようになります。
雑感
一度やってみるとわかるのですが嫌な感情って眺めていると本当に少しずつ減少していくんですよね。一度その感覚がわかると色々な時に使えると思います。私は、感情の点数化が取り組みやすかったですね。数値でわかるっていうのが私は、好きです(^_^)
ぜひぜひ参考に〜( ^_^)/~~~
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